海外に訪れた人が戸惑いがちなのがその国のコインや紙幣の扱い方です。日本と違ってアメリカコインはそれがいくらの硬貨なのか額面すら書いておらず、慣れていないと財布の中に小銭がいくら入っているのか計算することもできません。ここではアメリカコインの種類と、コインの処分方法について説明していきます。

アメリカコインの種類

ハワイで流通しているアメリカコインは基本的に4種類あります。25セント硬貨、10セント硬貨、5セント硬貨、1セント硬貨の4種類で、それぞれクオーター、ダイム、ニッケル、ペニーという愛称が付いています。
ほかに、1ドル硬貨と50セントの硬貨もありますが、ほとんど流通していません。

この中で一番形状が大きく周りがギザギザになっているのがクオーターで、コインパーキングやバスの料金を支払う際などさまざまな場面で活躍します。一番小さいのはペニーではなくダイム。この4種類の硬貨の中では一番小さいのに10セント分の価値があるので、なくさないよう気を付けましょう。
ペニーはコインの中で唯一ブロンズ製なので覚えやすいでしょう。ニッケルは他と違って硬貨のまわりがツルツルで、ひときわ厚い造りなので、そこに注意して区別すると分かりやすいかもしれません。

余ったアメリカコインは両替できる？

アメリカコインの扱いに慣れていないと、小銭を貯め込んで、財布がパンパンに膨れ上がってしまうこともあるかもしれません。特にハワイでは、日本の消費税にあたる売上税が約4.166％（オアフ島のみ約4.712％）という中途半端な掛け率なので小銭が溜まりがちです。

さらに困ったことに、アメリカの銀行では、紙幣は両替してくれますが、硬貨を紙幣に変えることはしてくれません。そのため、なるべくアメリカコインは余らせてしまわず、日々の生活の中でこまめに使っていくようにしましょう。

アメリカコインの処分方法

帰国を前に、手元に硬貨が残ってしまった場合はどうすればいいのでしょう？ アメリカコインの処分方法としては以下のものが考えられます。

ハワイを出発する直前の買い物でクレジットカード支払いと併用する

日本でも同じことが言えますが、手持ちの小銭ぴったりのお買い物をすることは至難の技なので、一番スムーズなのは、日本に帰る直前の買い物で余った小銭を全部出してしまい、足りない金額をクレジットカードで払うという方法です。
小銭を大量に出され、さらにクレジットカードとの併用ということでイヤな顔をする店員もいるかもしれませんが、これは決して違法なやり方ではありません。勇気をもってトライしてみてください。

現地で思い出のお金として加工する

日本では流通している硬貨を潰すことは法律で禁じられていますが、アメリカではペニーを潰して楕円形のメダルのようなものに加工する「ペニープレス」、「ペニークラッシャー」という機械が観光地によく置いてあります。硬貨を潰して、その土地特有の刻印をすることで、余った小銭は旅の思い出の品に変身します。家族、友人へのお土産にしても喜ばれるかもしれません。

日本ユニセフに募金する

余った硬貨はユニセフに募金するというのもひとつの方法です。国内の主要国際空港の税関検査場にはユニセフの「外国コイン募金箱」が設置されています。旅行からの帰りにそこに小銭を入れてしまえばそれでOKです。また、日本航空の国際線でも募金への協力を呼び掛けています。もしも日本航空で帰国するという人は客室乗務員に小銭を託しても良いでしょう。

日本でアメリカコインを換金してくれる買取店に出す

日本には、外貨両替サービスを行っている買取店がたくさんあります。ただし、その日のレートによって換金率は大きく変動しますし、在庫状況が安定しない場合は買い取ってくれないこともあります。事前に連絡して確認した方が良いでしょう。

電子マネーやギフト券に交換する

2017年にはじまった新サービスで、いま注目を集めているのが「ポケットチェンジ」です。これは海外旅行で余った硬貨や紙幣を国内で使える電子マネーや各種ギフト券などに変換してくれるシステムです。交換できる電子マネーは楽天Edy、iTunes、WAON、amazonギフト券など多数あります。ただし2017年6月現在、ポケットチェンジが設置されているのは羽田空港と福岡空港の2箇所だけなので注意しましょう。

ハワイ旅行から帰って来ると、どうしても余らせてしまうのがアメリカコイン。たかが小銭と思いがちですが、油断していると結構な金額に膨れ上がります。思い出の品に加工するなり換金してくれるお店に出向くなどして、ムダな出費を失くしていきましょう。

作成日：2017/07/04