気をつけよう! エコノミー症候群の対策について
長時間飛行機に乗って海外旅行に行く際、エコノミー症候群にならないようにしっかりと対策を取る必要があります。ここでは、よく耳にする「エコノミー症候群」とはいったい何のことなのか、そしてその原因や具体的な対策について紹介しましょう。
エコノミー症候群(ロングフライト血栓症)とは
エコノミー症候群とは、長時間同じ姿勢でいることで下肢が圧迫されてうっ血状態になり、血栓が生じて起きる病気です。できてしまった血栓が、肺に流れて詰まってしまうと大変危険なため、きちんとした対策をする必要があります。エコノミー症候群に見られる症状は、主に下記の通りです。
・症状
血栓は、血流が滞っている箇所にできやすいため、座席に座っているときに圧迫されやすい膝の裏やふくらはぎなどに血栓ができて、腫れと痛みが生じます。
血栓が肺に流れてしまうと胸の痛みや息切れが起き、ひどい場合には発作のような症状が起きてしまうことも……。飛行機内では症状がなくても、飛行機を降りた後に発症するケースもあるため注意が必要です。
エコノミー症候群になってしまう原因
エコノミー症候群になる原因には、以下のようなものがあります。
・水分不足
飛行機内は非常に乾燥しやすいため、体内の水分が蒸発しやすい環境です。水分が不足すると体内の血流が悪くなり、血栓が生じやすくなります。
・体を締め付ける服装をしている
体を締め付けるような服を着たり、圧迫するようなストッキングを履いたりしていると、血行が悪くなり血栓ができやすくなってしまいます。
アルコールの多量摂取
アルコールには利尿作用があるため、たくさん摂取すると水分が尿として排出さてしまい、体内の血液がドロドロになって血栓ができやすくなります。
・生活習慣病である
メタボリック症候群や糖尿病など生活習慣病の人は、血栓ができやすくエコノミー症候群になりやすいと言われています。
・足の運動不足
長時間座りっぱなしでいると足が運動不足になり、下肢に血液が溜まって血栓ができてしまう原因になります。
エコノミー症候群の対策方法
エコノミー症候群は、しっかりとした対策をすれば防げる可能性があります。そのため、以下のような対策をするようにしましょう。
・水分を小まめに取る
乾燥を防ぎ体内の血流を良くするため、小まめに水分を補給しましょう。水分を摂る際には、体に負担を与えないために何回かに分けて少しずつ飲むようにしましょう。
・適度に足を動かす
エコノミー症候群は、長時間同じ姿勢を取ると起きやすい病気です。そのため、座っているときに足を上下に動かしたり、1時間に1回は通路に出てストレッチをしたりして足を動かすようにしましょう。
・体を締め付けない服装にする
上述したように、体を締め付ける服装は血流が悪くなり、エコノミー症候群が起きやすくなるため、ゆったりとした服を着るようにしましょう。さらに、ズボンのベルトをゆるめる、シャツのボタンをはずす、靴を脱ぐなどして、血流が悪くならないようにしましょう。
今回は、エコノミー症候群の対策法について紹介しました。エコノミー症候群になってせっかくの旅行の計画が崩れてしまうことがないように、しっかりと対策をしましょう。少しでも症状が現れたら、客室乗務員を呼んで相談するようにしてください。
作成日:2015/08/31