ハワイの歴史
温暖な気候と癒しのアロハ・スピリットを求めて、世界中から多くのツーリストが訪れるハワイ。アメリカの1州ではありますが、本土とは全く違う独特の文化で、いつも温かく私たちを迎え入れてくれます。
訪れる人を魅了してやまないハワイの長い歴史をご紹介します。
●ハワイの歴史のはじまり
ハワイの歴史が始まったのは、今から1500年ほど前で、ポリネシア人が初めて上陸したことに始まります。その後、タヒチからの移住者も現れ、独特な社会階層が築かれていきました。
1778年にキャプテン・クックとして有名なイギリスの海洋探検家ジェームズ・クックがカウアイ島に上陸したことで、ハワイの人々が西洋の文明に触れることになります。このときクックは、ハワイの島々を、イギリスのサンドイッチ伯爵の名からとって「サンドイッチ諸島」と名付けました。
しかし、突然上陸したクックらは、先住民にとってまさに招かれざる客。両者の間には争いが起こり、上陸からわずか1年後にクックは先住民によって殺害されてしまいました。
●カメハメハ1世による統一
酋長を中心とした社会階層の中で生活していたハワイの先住民たちは、土地を巡っての争いが絶えませんでした。その争いに終止符を打ったのが、ホノルルにある像でもおなじみのカメハメハ1世です。彼によりハワイ諸島全域は統一され、これがハワイ王朝の興りとなりました。
その後、ハワイにはキリスト教が広まり、それまでハワイの人々を支配していたカプ(タブー、禁忌)と呼ばれる厳しい戒律は廃止され、西洋の文化や人が次々と流入するようになりました。
ハワイ王朝による統治は約100年間に及びましたが、アメリカからの移住者たちによる平和裏なクーデターにより1893年にその幕を閉じました。
●アメリカの属領として発展
ハワイ王朝による統治が終わった後、ハワイはアメリカの属領になりました。
ハワイ王朝末期から、ハワイは砂糖やパイナップル栽培などを主要産業とし、好調な経済活動を繰り広げていたこともあり、日本人をはじめフィリピン人、ポルトガル人、中国人などの移民が大勢入植しました。日本からも多くの移民がハワイへと渡りましたが、その生活は楽なものではなかったといいます。
一方で、1908年にオアフ島真珠湾(パールハーバー)に海軍基地が設置されたことを機に、ハワイはアメリカの太平洋における軍事拠点としての役割を担い始めます。
●太平洋戦争の戦端を開く奇襲攻撃の舞台に
1941年12月7日、日本海軍の連合艦隊(山本五十六司令長官)が、ハワイ真珠湾を奇襲攻撃。太平洋戦争の戦端が切って落とされました。この攻撃により、停泊中のアメリカ軍空母などが被害を受けただけでなく、軍人・一般市民に多数の犠牲を出しました。
1945年に日本が無条件降伏をしましたが、その際に調印式が行われた戦艦ミズーリは、現在もパールハーバーで記念館として保存され、その歴史を今に伝えています。
そして、1959年にハワイはアメリカの50番目の州になりました。その後は、リゾート地としてのインフラが整えられ、世界中の人々が訪れる太平洋の一大リゾートとしての地位を確固たるものにし、現在に至ります。
現在でも在留日系人が多く、アロハシャツなどの柄にも日本の文化を色濃く感じることができます。日本とハワイの間には長く深い関わりがあります。
作成日:2014/06/30